日々の考察しるし

かたっくるしく、尚且つ無編集のブログが売りです。

モブサイコ100 5話考察

こういったことをするのは初めてなので、以後続けるかは分からない。また、原作は読んでいない。

 

1.テルの心境―焦燥

モブサイコ100の5話を観ての考察だが、主に今回はテルキという少年の心境の変化に焦点を当てたい。彼は常に超能力という才能に自分らしさを見出しており、超能力は自分にしか与えられていない才能だとも捉えていた。そして同時に、超能力こそが相対的に最も優れた能力であると彼は確信していた。このことから、彼がなぜ自分に強い自信を持っていたのか、が分かるだろう。しかし、モブという少年に出会い、その自信は揺らぐ。なぜなら自信を生み出す源である超能力を他の人も持っていたからである。そのために彼は競争せずにはいられなかった。どちらが上なのか、そのことをはっきりさせて安心したいのだ。今まで数学の試験で満点しか取ったことのない少年が、あるとき受けた数学の試験に苦闘し、終わったあとすぐにその結果をみたいのと同じように。

 

2.テルの心境―もどかしさ

競争を望むテルとは対照的に、モブは競争を拒む。(これはモブ自身がその競争に負けるか否かを不安に思っているわけではなく、彼には彼の意思があるからだが今回は触れないでおく)この構図からテルはあることを気づき始める、自分は超能力に固執している、依存している、超能力がない自分には何が残るのか、と。このことがよりいっそうテルの焦燥を加速させたことは言うまでもない。テルがモブに超能力を使わせたかったのは、相手が超能力で応戦してくれば、今まで自分が抱えていた未確定の不安要素はすべて、相手のやせ我慢が原因だったと解釈できるからだ。

 

 

3.テルの心境―崩壊

そして、いつしか競争相手であるモブにそれらの心境を理解されてしまう。空気を読めない、相手の心を読めないモブでも、自分と立場が似ている人の心は理解できる。理解されたテルにとって、もはやその不安は確定されたのと同然だった。気づき始めていたのが、気付いてしまったのだ。そのために、超能力ではなく物理的な絞首という手段によって、その絶望をモブにぶつけたのだろう。モブが気絶したときに、つまり超能力による競争ではなく名目のない試合に勝利したときに、テルが喜びに満ちた顔をしなかったことも頷ける。

この後はナレーターのいう通り。

 

それにしても落ち武者の場面はやはり笑ったが、そのあとその皮肉めいたものを感じてしまったな。